カテゴリー別アーカイブ:

金井嘉彦「『ユリシーズ』の詩学」

金井嘉彦「『ユリシーズ』の詩学」(2011)を読む。 「映画の詩学」と題された第Ⅳ部は、『若き日の芸術家の肖像』と『ユリシーズ』とがどのように初期映画の表現形式(制作手法と上映形式)を取り入れているかを論じている。 『ス … 続きを読む

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『黄金の驢馬』(アープレーイユス)

「ウェヌス・ウェルティコルディア」からパリスの審判へと進んだ先のエントリーのねらいは、この『黄金の驢馬』の話を出すことにあったという穿った見方をあらかじめ否定しておく。本題はロセッティで、こちらはあくまで脱線である。 『 … 続きを読む

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『D.G. ロセッティ作品集』(岩波書店)

書店で見つけて購入した。装丁も美しく、好企画が続いている最近の岩波文庫の中でも優れた一冊ではないか。 「絵画のためのソネット」の詩篇には、すべてロセッティ自身の絵画の写真が添えられている。『作品集』というタイトルに実が伴 … 続きを読む

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増村保造の本とDVD

品切れになっていた『映画監督 増村保造の世界』がワイズ出版映画文庫の一冊となって来る6月に再刊される。http://www.wides-web.com/ また同月、角川シネマコレクションから増村作品のDVDが一挙に8作リ … 続きを読む

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文学系翻訳出版のこの頃

岩波文庫の5月の新刊のタイトルに、ソポクレース『アンティゴネー』とカルペンティエル『失われた足跡』とが並んでいる。6月にはパヴェーゼ『月と篝火』とナボコフ『青白い炎』が続く。不思議な活況だ。 国書刊行会から出るハンス・ヘ … 続きを読む

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あんあんあんについて

高見順「午後」(1941年1月「新潮」に発表)は、数え年で2歳になる娘が可愛くてしかたがない34歳の文筆家の親馬鹿ぶりを丸出しにした私小説である。今の34歳ならまだ青年の部類だが、当時はれっきとしたおっさんだ。高見(19 … 続きを読む

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『青白い炎』27行とニコラス・ブレイク『死の殻』

『青白い炎』というエントリーの最後の節で、わたしは「後ろ向きの足跡の事件」が『バスカヴィル家の犬』を指すという意見の問題点を示し、27行の「シャーロック・ホームズ」は「アルセーヌ・ルパン」に取って代わったのではないかとい … 続きを読む

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エルンスト・ユンガー『パリ日記』

ユンガーの翻訳が比較的充実している外国語のひとつは日本語だろう。『パリ日記』を邦訳で読めるのはうれしい。 ユンガーという夢見る人。こんなに生々しい夢を日記に書きつける人もまれである。おそらくこの日記が書かれた時期、状況に … 続きを読む

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『謎のトマ』(41年初版の篠沢秀夫訳)

『謎のトマ』41年初版の邦訳が出た(篠沢秀夫訳)。これは画期的な訳業である。まず原版(ガリマール、2005)の裏表紙の紹介文をご覧になってほしい。 初版の刊行以来再刊がなされていなかったことがわかる(50年出版の短縮版は … 続きを読む

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トーマス・デ・パドヴァ『ケプラーとガリレイ』

多くの美点を持つ本だ。わたしが注目するのは次の諸点である。1) 近世における天文学の転換点の記述、2) ガリレイ神話の問い直し、3) ケプラーとガリレイが生きた時代の歴史的背景の記述。 1) について。ケプラーとガリレイ … 続きを読む

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