カテゴリー別アーカイブ: 清順

『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』の見どころについて

わたしにはそんなに悪い作品とは思えないが、おもしろいかと言われれば、たしかに全然おもしろくない。 清順演出らしい点は五ェ門の恋のエピソードに現れている。いずれにせよ清順先生は大好きです。

カテゴリー: ナマケモノ, 清順 | コメントは受け付けていません。

『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』

脚本・大和屋竺、監督・鈴木清順+吉田しげつぐ、といういわくつきの作品だが、評判は悪い。もともと押井守監督作品の予定で製作が進んでいたのに、彼の構想が過激すぎたため監督を降ろされたという経緯も、この悪評に一役買っている。 … 続きを読む

カテゴリー: 清順 | コメントは受け付けていません。

特集「作曲家・小杉太一郎の仕事」(神保町シアター)

好企画を連発している神保町シアター、次回の特集は「作曲家・小杉太一郎の仕事」(10/24~)だ。映画俳優・小杉勇(監督もやった)の長男として1927年に生まれ、内田吐夢作品をはじめ300本近い映画のために音楽を書き、『ギ … 続きを読む

カテゴリー: 映画, 清順, 音楽 | コメントは受け付けていません。

シネマスコープ映画の技法がTVドラマにもたらしたもの

シネマスコープ(以下シネスコ)はスタンダードサイズの縦横比を横に2倍にしたもので、プログラム・ピクチャー量産時代にフィルムを節約する目的で開発された(スタンダードの1コマを2分割してそこに2コマ撮れるから)。マカロニウェ … 続きを読む

カテゴリー: 増村保造, 川島雄三, 映画, 清順 | コメントは受け付けていません。

鈴木清順の音楽的転回(3)

『河内カルメン』(66年)をその編集技法から見る時、経過の説明がほとんどない場面転換(途中の時間と空間を大胆に切り捨てるカット)を越え、異質な場面をつないで遍歴する特異なイメージという清順作品の特徴が際立っている。野川由 … 続きを読む

カテゴリー: 映画, 清順 | コメントは受け付けていません。

鈴木清順の音楽的転回(2)

『浮草の宿』の音楽は、ある時はオン(ショットの中)からオフ(ショットの外)へ、またある時はオフからオンへとさまよい出る。本作の春日八郎と彼の歌は、監督自身が望んで採用したわけではないにせよ、「歌謡映画」の不自然な設定を清 … 続きを読む

カテゴリー: 映画, 清順 | コメントは受け付けていません。

鈴木清順の音楽的転回(1)

〈前回(「歌謡映画について――清順『浮草の宿』」)のあらすじ〉 現代の劇映画はたいてい音を映像の従属物のように扱っている。しかし、映像と音楽・音声のモンタージュにはもっと多くの可能性がある。クルーゲ、ストローブ=ユイレ、 … 続きを読む

カテゴリー: 映画, 清順 | コメントは受け付けていません。

歌謡映画について――清順『浮草の宿』

結論を先に言うと、鈴木清順初期の「歌謡映画」をわたしは高く評価する、というだけである。 『公共圏と経験』へのハンセンの序文には、クルーゲについての短い紹介が含まれている。それを通してわたしは、大学での彼の副専攻が宗教音楽 … 続きを読む

カテゴリー: クルーゲ, 映画, 清順, 音楽 | コメントは受け付けていません。

鈴木清順『弘高青春物語』

『弘高青春物語』(1992年製作、2003年劇場公開)こそは鈴木清順の起点にして全てである。ここには清順のあらゆるモチーフが集結しており、しかもそれらはいっさい妥協のない簡潔さで編集されている。たとえば津軽三味線と門付け … 続きを読む

カテゴリー: 映画, 清順 | コメントは受け付けていません。

清順の戦争三部作

「肉体の門」「俺たちの血が許さない」「春婦傳」を制作時期とテーマにしたがって戦争三部作と呼びたい。これらに共通する点は、前のエッセーで指摘した主人公の破滅的な死に至る生に留まらない。主人公が生きる意志を強く抱き、生への促 … 続きを読む

カテゴリー: 映画, 清順 | コメントは受け付けていません。