月別アーカイブ: 6月 2014

『荒魂』(4)

『荒魂』という作品が石川淳の小説作品を読む上で特別な位置を占めている理由は、佐太という存在を通じていわば急所のありかが指示され、彼を取り巻く登場人物たちがそれぞれに佐太の正体を突き止めようと試みることである。つまり佐太の … 続きを読む

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『荒魂』(3)

それでは石川淳における急所とは何か。どうやら蒔き散らすもの、蒔き散るもの、蒔き散らされるもの(ファルス、精子、大地)という神話的な豊穣の三位一体とは関係がないようである(注)。また急所の目立った表現として、しばしば陽根が … 続きを読む

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『荒魂』(2)

小説の文体の特徴と作品が語っているように見える事柄とを関係づけることは案外むずかしい。ポール・ド・マン『読むことのアレゴリー』のルソーをめぐる分析は、文学者ルソーと思想家ルソーを思いがけないやり方で関係づける。ただしこの … 続きを読む

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『荒魂』

石川淳の小説の文体はそれぞれに固有性を持ちかつ他と響き合う、次のようなレイヤー(階)によって構成されている。1) ツーと言えばカーと答える、間然するところのない演劇的な台詞の応酬、2) 急展開する出来事を描き出す粗くふて … 続きを読む

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曇天だろうとたかをくくっていたら、思いのほか輝かしい月がこちらを睨んでいた。

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Kenneth Weiss 再来日(2015)

初来日時の「ゴルトベルク変奏曲」の演奏が忘れがたいチェンバリスト、Kenneth Weiss が来年2度目の来日を果たし、「よく調律されたクラヴィーア第1巻」を全曲演奏する(3月11日(水)、午後7時より、東京文化会館小 … 続きを読む

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トマ

“Thomas l’Obscur”(41年版)をamazon.fr を通して購入したことは前に書いた。その後同社から最初の感想を書くよう促す丁重なメールを受け取ったものの、日本語でさえめったに書けない感想をフ … 続きを読む

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バルテュス展

今日行った。もう一回行くつもり。 どんな画家でも多かれ少なかれそうだが、特にこの人の作品のマチエールは実物を見ないとダメである。ルネサンス絵画のフレスコに近づくためにカゼインとテンペラを重ねる技法(「読書するカティア」の … 続きを読む

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vat

ヒラリー・プリントン Hilary Puddington のSF短編「税込み脳価格 Brain Price Including Vat」(『異星、尻、溺死』所収)は、付加価値税(消費税)が45%を越えてしまった近未来社会 … 続きを読む

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