月別アーカイブ: 2月 2015

ワイズマンの編集について5(映画原人ワイズマン)

テイクと編集の綱引きという基準でワイズマン作品を見る時、ふたつの極(テイクそのものにより多くを語らせるか、編集を通してより多くを語るか)の例とみなせる『福祉』と『メイン州ベルファスト』それぞれの編集手法を分析した(もとよ … 続きを読む

カテゴリー: ワイズマン | コメントは受け付けていません。

ワイズマンの編集について4(『メイン州ベルファスト』)

【『メイン州ベルファスト』の編集手法】 すでに作品のタイトルが取り上げられる題材の多様性(強い言い方をすれば雑多さ)を示している。『福祉』『少年裁判所』『高校』『視覚障害』『ストア』等々の表題は主題化される事柄を明示する … 続きを読む

カテゴリー: ワイズマン | コメントは受け付けていません。

ワイズマンの編集について3(『福祉』)

準備作業をひと通り終えたので、ワイズマンの編集という第2の(より重要な)論点に移ろう。編集という観点から見ると、テイクと編集の間の綱引きに由来するふたつの極があることは先に指摘した(一方にはテイクがより多くを主張する『福 … 続きを読む

カテゴリー: ワイズマン | コメントは受け付けていません。

ワイズマンの編集について2(ワイズマン作品の音声)

ワイズマンの映画では音声がモンタージュの土台となることが多い。というのは作品の中核をなす対話と話し合いの場面で、同時録音された音声をカットせず、サウンドトラックに合わせて映像をモンタージュするという手法がしばしば採られる … 続きを読む

カテゴリー: ワイズマン | コメントは受け付けていません。

ワイズマンの編集について

編集手法という観点から見ると、ワイズマン作品は複数のタイプに分けることができる。類別の基準は、テイク(撮影・録音された素材をこう呼ぶ)と編集の間のいわば駆け引きによって、いずれの側に重点が置かれるかである。もちろんワイズ … 続きを読む

カテゴリー: ワイズマン | コメントは受け付けていません。

ワイズマンのカメラについて3(カメラワークの類型)

映画は編集を経てはじめて作品となる。作品の創造という観点から見るなら、ドキュメンタリー映画も編集の産物である。ワイズマンについての考察を始めるにあたって、ドキュメンタリー/フィクションという区別にとらわれることなく、映画 … 続きを読む

カテゴリー: ワイズマン | コメントは受け付けていません。

ワイズマンのカメラについて2(カメラの稀少性)

ワイズマンのカメラはドキュメンタリー映画に固有の自律性を持ち、アメリカ社会に属する様々な組織と人間を巡る冒険の旅に出る。ところがこの果敢な冒険者は、旅の過程で多くの試練に遭い、のっぴきならない立場に立たされる。試練にさら … 続きを読む

カテゴリー: ワイズマン | コメントは受け付けていません。

ワイズマンのカメラについて

劇映画のカメラマンは、演出された俳優の演技を監督が指示するアングルと動きにしたがって撮影する。演技がうまくいかなかったりアクシデントがあったりすれば、同じ場面が繰り返し撮られる。即興的な演出がなされる場合でさえ、何をどう … 続きを読む

カテゴリー: ワイズマン | コメントは受け付けていません。

ワイズマン・レトロスペクティヴ(仮題)

フレデリック・ワイズマンの特集が始まった(シネマヴェーラ渋谷、1月31日〜)。初日は『法と秩序』、『チチカット・フォーリーズ』を見てきた。 いくつか考えたことがあるが、まだ初日である。今回のラインナップはすべて見て、この … 続きを読む

カテゴリー: ワイズマン | コメントは受け付けていません。