Christian Petzold: Gespenster-Trilogie(April 2014, Tokyo)

クリスティアン・ペッツォルトの「幽霊三部作 Gespenster-Trilogie」が、来る4月、アテネフランセ文化センターとゲーテ・インスティトゥート東京の共催によりドイツ文化会館で公開される。http://www.athenee.net/culturalcenter/program/pe/trilogie.html

昨年渋谷のベルリン派特集で三部作のうち『幻影』と『イエラ』が紹介されたが、このたび幽霊三部作の劈頭を飾る“Die Innere Sicherheit”が上映されるのはとてもうれしい(『治安』と訳されているが、じっさいには“内なる平穏”の意味を含むダブルミーニングである。「わたしが属している国家」と「わたしの内的状態」にまたがるニュアンスを出している点で、英訳State I Am Inは優れている)。

“Die Innere Sicherheit”はその後のペッツォルトの軌跡を追い、理解する上で見逃がせない作品で、このタイトルとの関連で重要なのは、潜伏中のテロリストの父親が、主人公の娘(『幻影 Gespenster』――直訳すれば“幽霊”である――のユーリア・フンマーが演じている)に言う台詞「(反体制活動家に対する)尋問者を失敗させる最後の方法は、われわれの黙秘によって彼らを内破 Implosionに追いやることだ」である。「内なる平穏」とはこの「内破」に対応する言葉だ。もろびとこぞって見に行きましょう。

参考: 『東ベルリンから来た女』について http://www.p-renaissa.jp/borujiaya/?p=724

 

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