遅い花見をする

昨夕は、無「仮面」で外出し、酒もたくさん飲んだが、くしゃみひとつ出なかった。よって今年のわたしの花粉期は終わったと見られる。

少し遅くなったが、今夜は夜桜で酒だ。

わたしが好きな映画の中の酒の場面といえば『東京物語』であるーー原節子が義理の父母である笠智衆と東山千栄子を東京見物に連れ出した後、自分のアパートに招待し、取り寄せた親子丼(注)でもてなす際、隣家から日本酒を貰ってきてそれをお燗して笠に出す。このシーンが刷り込まれたため、わたしはたまに親子丼を作って、日本酒の肴にしている。原節子がお酌をしてくれるわけではないのだが。

注 あの丼が「親子丼」であるという確証はない。しかし、ある程度歳のいった夫婦に供するという目的と、笠智衆には酒の〆の役割をも果たすという点から見て、あれは「親子丼」であるとわたしは考えている(居酒屋の〆のメニューが親子丼というケースはしばしば見られる)。しかし、この問題を巡ってはだれとも論争するつもりはない。

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