丼物について

近所のイタリアンはカウンター六席、テーブル二つとこじんまりしており、美味しい一皿をつまみにワインを二、三杯飲むもよし。夜遅くまでやっているので常連客が多い。

その常連で、小企業の社長と常務(実際はおそらく長年の同僚)がいた(最近見かけないため過去形)。たぶん五十代だと思う。夜更けてわたしがひとりで飲みに行くとたまにこの二人がいて、酔っ払ってくると他に話題がないのか、決まって片方が藤沢北警察署員に連行され、もう一方がそれを受け出しに行ったという話になる。わたしは直接の聞き手ではないが、毎回のように聞かされているのでわかったからやめてくれよと言いたくなる。

その話に必ず出てくるのが、連行された男が警察署員の尋問に対して、まだカツ丼は出ないのかと答えたという武勇談である。酔客というものは困ったものだ。

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