『カストールとポリュックス』ユピテル降臨の音楽、『詩神ポリムニーの祭典』その他

ピション指揮のラモー『カストールとポリュックス』1754年版を聴き直している(cf. 「光の音楽」http://www.p-renaissa.jp/borujiaya/?p=5297)。
1754年版では第3幕の始めにあるユピテル降臨の音楽は序曲のモチーフを使っている。ラモー作品を何度も聴き直すかたは少ないかもしれない。しかし、聴き直すたびに発見があることはたしかだ。

Glossa から出た『詩神ポリムニーの祭典』もラモーを知る上で貴重な音源である。この作品でも作曲家は、序曲冒頭のあの素晴らしい和声進行を、プロローグの一場面から取っている。序曲のこうした扱いもラモー・オペラ作品の近代的構成の特徴のひとつである。

脱線になるが、『詩神ポリムニーの祭典』の録音に参加しているソロイストは錚々たるメンバーだ。またオルフェオ管弦楽団のコンサートマスターが、あのサイモン・スタンディジ(元イングリッシュ・コンサートのコンサートマスター)であることは書き記しておいてもいいと思う。室内楽的な精緻さよりも、響きの豊穣を狙っている(この点で最近のフランス勢のラモー演奏とは一線を画している)点で評価が分かれるだろうが、私見では素晴らしい演奏である。そもそもこの曲をこの布陣で全曲録音してくれたというだけで涙が出る。生きていてよかった。

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